「ちょっ……」
奥の窄まりに触れられて潤の体はぴくんと反応した。
「大丈夫だよ。今日は慣らすだけ」
「っ……慣らす?」
アドニスの指が窄まりを柔らかく撫でる。潤が体を引こうとしても、足を絡められていて、体が自由に動かなかった。
「そのまま入れたら大変なことになるよ」
言いながらも、アドニスの指が動く。
「本当に、やるのか?」
潤の手はアドニスの肩を掴んでいた。
「……嫌?」
「嫌っつか……んっ……」
日頃人に触られることがないところを撫でられて、変な気持ちになってきていた。しつこいぐらいに撫でられて潤はされるまま抵抗できずにいた。
そのうち、ぴちゃぴちゃと湿った音をたて始める。
「なんで濡れてんの?」
潤は思わず声がでた。濡れるところが違う。
「秘密」
アドニスが耳元で囁く。
どんな技を使ってんだよと思いながらも、潤は一度収まった熱がまた高ぶっているのを感じていた。
息が荒くなってくる。
「いっ――――」
突然、何かを入れられた気がして、それはすぐにアドニスの指だと分かった。
「痛かったら言って」
耳元でアドニスが囁く。息が耳にかかって潤の体はふるっと震えた。
「ん……」
もはや抵抗は手放していた。
アドニスの指が内側を撫でる。潤は自分の体の内側が熱くなっていることを感じた。擦られて撫でられて、熱は高まっていく。
「もう、こんなに柔らかくなってるよ」
ぴちゃぴちゃと音をさせながら、アドニスの指が内側をかき回す。
「そっ……んな……」
違うだろ、と思う。なんでそんなところ弄くられて変な気持ちになってるんだよ、と思いながらも、全ての感覚がアドニスの指を追っていた。
「大丈夫かも」
ふっと内側が空っぽになった気がした。
アドニスが軽く唇に触れると起き上がる。え? と思ったけれど、霞んだ意識はただアドニスを見ていた。足を開かれたことに、まさかと思ったけれど、腰を持
ち上げられ今までとは違う圧迫感を感じた。
「ちょ……」
慣らすだけとか言ってなかったけ?
言ってることと違うだろと思いながらも、足を持ち上げられた体勢では体を捻って逃れることもできなかった。
「大丈夫、力抜いて」
「今日はやらないって……」
泣き言がでていた。同じことが明日かあさって起こるのだとしても、不意打ちを食らった気分で納得できない。
「嫌?」
「そう……じゃなくて……」
嫌だというのとは違う気がする。ただ、男なのに組み敷かれていることに抵抗はあった。なんで入れらてんの? と思う。
「不安?」
「そう……じゃなくて……」
「他に、何があるの?」
潤は応えに困った。
「大丈夫だよ」
アドニスがくっと先を入れこむ。
「あっ……」
自然に体は仰け反っていた。
「無理にはしない。だから安心していいよ」
返事に困る。
だからっていいかと言われればそれは違う気がする。
「んっ……」
アドニスの手が緩く立ち上がる潤のものに触れる。
「痛くはないでしょう。まだ勃っているから」
優しく包み込むようにすると、先端を優しく撫でる。
「っ……ん」
それはふっと意識が浮いてしまいそうになるほど、気持ち良かった。
「そう、そのままでいて」
広げられて中へ入ってくる。異物感は感じても痛みはなかった。アドニスに触れられていることが気持ちよくて、体は簡単にアドニスを受け入れていた。
「ホントに、初めて?」
アドニスが怪訝そうな目を向けてくる。
「当たり前だろっ!」
潤は叫んでいた。
こんなこと、そうそう誰にでもさせたくない。
「ごめん、別に疑ったわけじゃなくて、でも、初めてなら今日は無理だと思ったから」
アドニスが視線を伏せ、大きく息を吐く。
「潤の中、すごく気持ちいい……」
吐息交じりに呟くアドニスの声が艶っぽくて、潤はくっと下半身に力が入ってしまった。
「あ、だめだよ。そんなに締め付けないで」
アドニスが顔を歪めた。
「……そんなこと」
したくてした訳じゃなくて、自分も自分の体がどうなっていくのか分からなかった。
ただ、体の中にアドニスを感じて、そのことに嫌悪感は無かった。
「動いていい?」
アドニスが聞いてくる。
「……ん」
否定なんてできるわけはなかった。
ゆっくりとアドニスが動く。体が揺らされてアドニスのものが奥をつく。
「あ……、んんっ……」
息が零れて自分の声が耳の中で響く。
変な気持ちだった。
男に組み敷かれて、突っ込まれて、初めは異物感だったものが粘膜を擦られて快感に変わっていった。
初めは自分の荒い息遣いばかりを感じていたのに、それは二人のものになっていく。
「潤……」
切なそうにアドニスが顔を歪める。それは酷く艶っぽく見えた。
いつしか潤は自分でも体を揺らしていた。膨れ上がる快感は出口を探していた。アドニスとの間に勃ち上がるものは先端に光るものを垂らす。
「アド、ニス、もう、俺……」
潤は自分のものに手を伸ばした。
「だめだよ、もう……少し」
手はアドニスに捕らえられた。
「イかせて、くれよ……」
揺らされてふるふると震えるものも、そうねだっているように見えた。
「我慢すれば、それだけ強い快感が……得られる、よ」
「で、もっ――――」
イきたくてくすぶる欲望は、体を更に激しく揺らした。
イきたい――――潤はそれしか考えられなかった。
手はベッドに押し付けられて、体を動かすことでしか気持ちを吐き出すことはできなかった。
早まる動きに快感はすごそこまできているような気がした。
ふっと頭の中が白くなって、体が浮いたような気がして、体の奥から湧く快感が波のように全身を包む。
直接触っていないのに自分のものは熱を吐き出していた。白い液体が下腹部を濡らす。
潤の頭は考えることを拒否して、愉悦に浸っていた。
back |
prose list |
next