繋がるコト
「痛っ」
「我慢しろ」
「やだっ、痛いっ、痛い!痛い!痛い!」
「うるさいっ!」
永遠に続きそうな叫び声に諦めて、孝司(こうじ)がほんの先しか入っていないものを抜くと、組み敷かれていた凌(りょう)はおもいきり不満そうな顔をし
た。
「ヘタくそ!」
「仕方ないだろ。初めてなんだから。だいたい、そんな大声で叫ぶなよ。いくら家に人がいないからって、近所に丸聞こえだぞ。尻出してるところに、おまわり
がのりこんできたらどうすんだよ」
「だって、痛いんだもん」
お前は幼稚園児か、と言いたくなるのを孝司はぐっと堪えた。
「じゃあ、やめるか?」
「やだっ!」
即答で返ってくる。
「じゃあ、大人しくしてろ」
唇を尖らす凌を横目で見ながら、孝司はベッドの床に転がっている雑誌を取り上げた。
目で字面を追いながら、凌の足を開く。
「こうちゃん!」
「大人しくしろって言っただろ」
視線は本に向けたまま、孝司は凌に命じた。そして、ジェルでぬるぬるになった凌の窄まりに指を一本差し込んだ。くるっと広げるように入り口をなぞると指を
二本に増やす。
違和感があるのか、もぞもぞっと凌が動いた。
「動くな」
孝司が言うと、とたんに動きは止まる。
二本はまだ余裕がある。ここまで来るのも大変だった。感じるはずだという乳首をいじっても最初はくすぐったがるばかりだったし、進入を拒むかのように、
きゅっと閉じたそこは時間をかけ解してきた。指一本だけでさえ、ぎゅっと締め付けて奥まで入れてくれないそこに本当に繋がることはできるのだろうか、と疑
問を持ちながらやっとここまで来た。初めて会ってから十年以上、思いを確かめ合って三ヶ月。この日が来ることを待っていたことは確かだ。
指を三本入れると、きついなりにも受け入れて、少し動かすことはできた。
三本入れば大丈夫だと、本には書いてある。
「こうちゃん」
凌が不安げに呼ぶ。
「何?」
叫んでいるわけじゃないから、答えてやった。
「本見ながらやらないでよ。料理されてるみたいで、やだ」
出てきた言葉は文句だった。
「そうだよ。お前はまな板の上にのった鯉なんだから、大人しくしてろ」
本に視線を走らせながら答える。
「それじゃあ、雰囲気とかムードとか、全然ないよ」
「そんなもん、次に期待しろ。やめたくなければ、大人しくしてろ」
事実、それどころじゃない。
このまま、入れてもまた騒ぎだすだけだろう。ノウハウ本なんて使えないものが多い。身体の器官なんてものは個人差が大きい。入れるものも入れられるところ
も、みんな同じなわけは無かった。
――――どうすればいいんだ
ふっと目に入った凌のものは萎えて通常サイズに戻っていた。さっきまでは緩く立ち上がってふるふるしていたのに。
本当に痛いのだとは思う。最初、指を入れたとき、凌はぎゅっと目をつぶり、唇をぎゅと噛みしめ、両手を拳に握り、身体は強張っていた。その時は何も言わず
に耐えていた。だから、叫んだのは我慢できないほどの痛みに自分が壊される恐怖を感じたのかもしれない。
孝司は見ていた本をベッドの脇に落とすと、凌のものに唇で触れた。凌の身体がぴくっと動いて、凌のものも反応を返す。そして、指を入れたままだった窄まり
も、ふっと緩んだ。
えっと思って、口の中へ含むと、きゅっと指を締め付けていたものが緩む。
――――そっか
うるとらマンも最初に得意技をださないのは、相手を疲れさせて破壊力を大きくするためだと聞いたことを孝司は思い出した。
孝司が凌のものを口で扱くと、それはみるみるうちに大きくなる。それにあわせて、指を締め付けていたところは柔らかくなり優しく包み込んでくるようになっ
た。少し指を動かすと、絡むように包み込む。
しばらく続けていると、孝司の頭上から息に混じるように甘い声がした。凌のものを扱く自分の口からはぴちゃぴちゃと湿った音がする。その音にあわせるよう
に凌の息遣いが聞こえる。凌の手が孝司の頭に触れ、髪を掴んだ。
「……こう、ちゃん……」
荒い息の中で呼びながら、凌はシーツの上に足を滑らせる。孝司が先を舌でくすぐるように舐めると、弾けたように凌の身体は跳ねた。
「こうちゃん……もうだめ、僕……」
凌が髪を強く掴む。
いてーぞ、お前。そう思いながら孝司は口の動きを速くした。イきたいとき、どうしてやったらいいかは分かる。
「こうちゃん……こうちゃん……」
今にも泣き出しそうな声を上げながら、凌も孝司の動きに合わせて腰を動かす。
「ああっ――――」
ねじが切れたように突然動きを止めた凌の身体はぎゅっと孝司を髪を更に強く掴むと次の瞬間全ての力を失ったように手を離した。孝司の口の中には苦いもの
が広がった。お世辞にも旨いとはいえないそれを、孝司は一瞬躊躇った後、ごくりと飲み込んだ。飲み込んだ後も、青臭さと苦味が口の中に残る。
顔を上げ凌を見ると、力なく凌はベッドの上で横たわっていた。目を閉じ、気だるそうに横たわる身体の胸は速く波打っていた。
「凌?」
孝司が手を伸ばして頬に触れると、凌は薄く目をあけた。その姿に孝司はぞくっとした。
艶っぽい表情についさっきまで痛いと叫んでいた凌は別人じゃないかとまで思えた。
一瞬で硬くなった自分のものを少し扱きジェルを塗りつけると、孝司は凌の窄まりへ押し当てた。さっきよりも緩くなっているのが分かる。凌の顔を見ながら先
を入れると、凌は少し顔をゆがめた。そのままもう少し入れると、凌は顔をゆがめたままゆるく振る。
――――まだ大丈夫だな
凌の顔色を見ながら、少しづつ孝司は自分自身を埋めていった。
「入ったよ」
孝司が言うと、凌は薄く目を開け口元を緩めた。伸ばしてきた両手に孝司が身体を寄せると、背中へ腕を回してくる。
「こうちゃん」
耳元で凌が囁く。
「ん」
「好き」
息を吹きかけられるように言われて、孝司は下半身が熱くなった。
「俺も」
目尻にキスを落とす。凌は一瞬目を閉じると、次には笑った。
凌の中は温かかった。程よい湿り気を纏い、優しく包んでくれていた。そのままでも、充分なほど満たされた。
けれど。
人は現状に満足していられるものじゃないらしい。
「動くよ」
孝司が声をかけると、凌は小さく頷いた。
ゆっくり引いて突き上げる。それだけのことで、快感は思っていた以上に膨らんだ。
「凌……大丈夫か?」
聞きながらも、動きを止められなかった。
「ん」
孝司は凌の答えに安堵した。
もし、だめとか嫌だとか言われても、止められる自信は無かった。少しだけ我慢してくれ、と言って暴走したかもしれない。自然に腰の動きが早くなり息があ
がってくる。
「いい? 」
「ん……」
凌が甘い息の混じった声で答える。
「すごく……いい。こうちゃん」
まるで、夢でもみているように凌が呟く。そして、ためらいがちに凌も腰を合わせてくる。熱で温まったジェルがくちゅくちゅと音をたてる。
かけあうような甘い息と、ジェルの湿った音が部屋の中で響く。辺りの空気まで湿り気を帯びているように感じた。
熱は上へ上へと駆け上がっていこうとする。
孝司は凌のものをそっと包み込んだ。
「ああ、だめ、こうちゃん、っ……」
凌のものが手の中で震える。
「いいよ、イけよ」
孝司は腰の動きを早くすると、凌のものを扱いた。
「あ、あああああ、っ――――」
凌が身体を仰け反らせ、白い雫が弾け飛ぶ。ぎゅっと締め付けられて、孝司は思いきり突き上げると、熱を開放した。
はぁっ、はぁっ、はぁっ――――。
気だるい空気があたりを覆っていた。汗がつうっと孝司の頬を伝う。なかなか息は収まらなかった。孝司の下で、凌も胸を上下させている。
そっと触れると、凌の肌も汗ばんでいた。
胸の突起がまるで熟れたように紅く尖っている。口に含むと、ぴくっと身体は震えて「んっ……」と甘い息を漏らした。
凌の身体が自分の腕の中で変わっていく。
そして、それは愛しさに繋がっていく。
「好きだよ」
自分のものをまだ凌の中に埋めたまま、孝司は凌の頭をくしゃっと撫でた。
「僕も……」
荒い息を吐きながら、凌も答えてくれる。
孝司が笑いかけると、凌も口元を緩める。
今までと変わらないやり取りなのに、何か違うものを感じた。
繋がったのは身体だけじゃない、愛しいやつを見下ろしながら孝司はそう思った。
Fin.
ファンタジーです。……そう付け加えられずにはいられません。
ギャグテイスト。でも本人達はきっと真剣。微笑ましいと
笑っていただけたら本望です。
うるとらマン、大好きですv
うるとらマンは受けがいいな。怪獣にずっこんばっこんやられて、タイマーを赤く点滅させながら喘いで欲しい。
もだえるうるとらマンに目が釘付けになりそう。
「しゅ……しゅ……じゅ、じゅわっ……」
とか喘ぐのかなあ。
イかされた怪獣は光に包まれて、昇天。(南無……)
その光が天で弾けて地上に注いで、壊れされたものが修復される。
怪獣が消えたら、うるとらマンはゆっくりと身体を起こして、こきっこきっと関節をひとつふたつ鳴らし、その後ひとつ長い息を吐くと、立ち上がってじゅわっ
と飛んで帰ってください。
MAXならやってくれそうな気がする。ぜひ! (冗談です)